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| ■080 2006.03.31 |
SBK Official Test at Valencia Circuit, 2006.03.27〜29
3基のエンジンをテストしたが…… |
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今回のテストはオフィシャルテストということで、SBK、WSS、STK1000の各カテゴリーが全チーム参加。パドックはレースウィークとまったく同じ雰囲気だし、モニターにもタイムや順位がキッチリ表示されて、まるでレースそのものだった。
通常のテストでは丸1日走りっぱなしだが、3カテゴリーの全チームとなるとそうはいかない。SBKは午前2時間、午後2時間と区切られていて、「これはムダなことはできないぞ」と緊張感をもって走行に臨んだ。
ここまでの2戦で、マシンの戦闘力の差がハッキリとした。チームも強い危機感を持ってくれているようで、今回はたくさんのテストパーツを持ち込んでくれた。それらをいろいろと組み合わせながらのテストで、やるべきことは本当にたくさんあった。パワー不足が問題となっているエンジンに関しては、仕様違いのものが3基。初日の午前中は、まずそのうち2つをテストした。
チームのワークショップでベンチテストをした結果から、「相当違うはずだよ」とスタッフが言っていたので、すごく楽しみにしていたが、両方を比較してみてもみんなが言うほど体感できる違いがない。データでも2、3km/hしか最高速は変わらず、ちょっとガックリきてしまった。
少しでも速い方のエンジンを選び、引き続きマッピングを変えていったが、午後にはなんとトラブルが発生! 使えなくなってしまった。仕方がないので、パワーの劣る仕様のエンジンで別のテストを続けることにした。
そのうちに、3基のうちで一番パワーが出ているというエンジンを用意してくれたので、またも期待しながら走ってみる。が、やはり最高速はパワーの劣る仕様と比較しても2、3km/hしか伸びない。再びガックリしながら、いろいろなマッピングを試してみた。
そして今度はオーリンズの06仕様のフロントサスが用意できたという。パワーの劣る仕様のエンジンを搭載したマシンに、06仕様サスを装着してテスト。走り出していきなりのフィーリングはもうひとつだったが、少しセッティングをいじることでだいぶよくなって、タイムは1分37秒0。結局、これが初日の自己ベストとなった。
でも、やはりエンジンパワーとしてはもうひとつ。「うまく行かないなぁ」と思いながら初日のテストを終えた。 |
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SBK Official Test at Valencia Circuit, 2006.03.27〜29
新しい仕様の前後サスペンションにトライ |
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2日目の午前中は、多少変わったという新仕様のフレームのテストからスタート。一番パワーが出ているというエンジンを載せ、06仕様のフロントサスを装着したマシンで、チームの思惑としてはベストの組み合わせだ。
ところがフロントまわりのフィーリングがもうひとつで、コーナー進入時にイヤな挙動が出る。そんな中で、エンジンの仕様違いを乗り比べているうちに、一番パワーが出ているはずのエンジンの調子が悪くなり、使えなくなってしまった。
午後は主にリヤショックのテスト。リヤのスライドやチャターも大きな問題だったので、これを解消するために、内部的なパーツを変更してみた。
グリップレベル自体はそれほど向上しなかったが、スライドコントロール性は良くなっている。リヤサスはとりあえずこの仕様で行くことにして、今度はエンジンブレーキのフィーリングを良くするためのクラッチパーツをテストする。
新しいパーツを組んでみたのだが、エンブレを逃がしすぎるようで、リヤタイヤのフィーリングが伝わってこない。いろいろトライしたがいいフィーリングが得られないまま、走行時間終了となった。 |
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SBK Official Test at Valencia Circuit, 2006.03.27〜29
課題は残った。だが、明るい兆しも見えてきた |
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いよいよ3日目。実は走行初日からノドの痛みがひどくて、薬を飲んでいた。「熱だけは出ないでくれよ」と祈るような気持ちでいたが、朝起きてみると熱っぽい。計ってみると37.7℃ある。でも、仕上げの意味でも大事な最終日なのに、そんなことは言っていられない! 特にタイムが出しやすい午前中は、みんな気合いを入れてくるはずだ。僕も集中して走行に臨んだ。
テスト項目としては、2日目の続きでクラッチパーツから。もう少しエンブレが効く方向で試してみたら、驚くほど感触が良くなった。ここまで2日間のテストでエンジンはどの仕様でも大きな違いがないことが分かったし、トラブルも相次いでしまったので、スタンダードなスペアエンジンを使って比較テストをしたが、やはり新しい仕様のクラッチの方が調子がいいようだ。
さらにブレーキパーツの仕様違いも試してみたら、すごく走りやすくなった。最終的にはスタンダードエンジン、旧型フレーム、新型フロントサス、新仕様クラッチ&ブレーキという組み合わせが一番走りやすくて、アベレージタイムもポンと上がった。
ダメ押しで、さらに新しいエンジンパーツをテスト。新品タイヤにして走ってみると、より乗りやすくなり、一気にタイムアップ。ベストタイムはバレンシアでのSBK自己ベストとなる1分35秒9が出せて、コンスタントに36秒台前半で走ることができた。
スタンダードエンジン、旧型フレームで細かいパーツを変えただけの仕様なのに……。これにはチームスタッフもビックリしていたが、個々のパーツの変更が積み重なった結果なのだろう。こんな微妙な差でタイムアップするなんて、僕自身驚いたが、今後に向けての明るい兆しになったと思う。これでさらにエンジンのパワーが上がれば、もっといいタイムが出せると思うのだが……。
ただし、今回のテストの順位は19番手。決していいポジションとは言えない。これはライバルがみんな予選用タイヤで一発タイムを出す中で、僕だけが決勝用タイヤでベストタイムを刻んでいるからだ。相変わらず予選用タイヤでのいいフィーリングが得られない。チームメイトの中冨くんに聞くと「すごいグリップしてますよ!」と言うものだから、余計に頭を抱えてしまう。結局この問題は、またしても課題として残ってしまった。
この日は午前中からかなり体調が悪くて、なんとか走りきったという状態。風邪をひいてしまったうえに周回数を重ねたので、かなり体力を消耗した。午後も一応走り出してみたが、やはりライディングに集中しきれない。危険なので、1時間で走行を打ち切ることにした。本番さながらの雰囲気の中、みんな気合いが入っていたのか転倒が多く、僕の目の前でバロスが転んであわや接触なんてこともあったりして荒れ模様のテストだったが、何とか無事に終えることができた。
約2週間後に、ミザノでもう一度オフィシャルテストがある。ミザノは去年、僕が一番うまく走れなかったサーキット。1周も満足いく走りができなかった因縁のコースだ。少なくとも去年のような問題は解決して、さらに上をめざせるように全力で臨む。(2006.03.31) |
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| NORICK'S PHOTOGRAPH |
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| 巨大なトレーラーで埋め尽くされたバレンシアサーキットのパドック。決勝レースと同じような緊張感の中、3日間のテストが行われた。 |
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| ■079 2006.03.21 |
| タイでのスクールイベントに参加 |
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3月18〜19日、タイで行われたライディングクリニックに参加した。2年前にも同じイベントに参加したが、タイのアマチュアライダーを対象に、サーキット走行を体験してもらい、サーキットライディングを教えたりするもの。参加者は60人ぐらいいて、2日間のレッスンを受ける。
今回はタイの首都・バンコクからクルマで2時間ほどのパタヤという観光地にある、パタヤインターナショナルサーキットで行われた。さすがに「インターナショナル」とつくだけあって、全長2kmほどのコースはタイの中ではかなり立派なのもの。隣にはカートコースもあったりして、なかなか本格的だ。
直接のレクチャーをするのは、ASEAN CUPでも活躍する地元タイのトップライダーたちで、僕は全体を見たり、YZF-R1でのデモ走行をしたり、もちろんタイで主流のアンダーボーンのマシンでのアドバイスをしたりして、いわゆるゲストとしての参加だ。
まずは教室内での座学。スクリーンに映し出されるいろいろなシチュエーションに対して、タイのトップライダーたちが「この場面ではこうするべきだ」と講義したり、サーキットで振られるフラッグについて説明したりして、みっちり2時間の講習。かなりしっかりとしたスクールだ。そしていよいよサーキット走行。人数が多いので20人・3クラスに分けてスタートし、コーナーリングの仕方を中心に指導していた。
お昼になって、僕は完全ノーマル状態のYZF-R1でデモ走行をすることに。2kmのコースを5周したが、ちょっとみんなに喜んでもらおうかな、と1周目からハデにライディングしてみた。最終コーナーの立ち上がりからホームストレート、1コーナー進入までの3、400mをずっとウイリーしっぱなしで加速! たぶん180km/hぐらいは出ていたんじゃないかな? さらに各コーナーでもハデ目にテールスライドさせ、最後はバーンナウト! 小排気量のアンダーボーンマシンを見慣れているタイのライダーたちは大盛り上がりだ。僕としても、こんなに喜んでもらえてすごくうれしかった。
スクールは続き、最後は優秀なライダー15人をピックアップしての模擬レース。僕やインストラクターのトップライダーたちも参加した。5周のレースで、僕は一番後ろから、他のインストラクターたちも後方からのスタート。「おとなげないかな〜」と思いつつ、1周目からトップに立たせていただいた。あまりにぶっちぎってもナンなので、あとは後ろを振り返りながら間隔を調整する。
……実は他のライダーは110ccのマシンで、僕のマシンだけ135cc。追い上げてきたインストラクターたちも必死になって食らいついてきたが、「おとなげないかな〜」と思いつつ、トップでゴールさせていただいた。インストラクターたちも楽しめたんじゃないかな!?
そして最後は開会式。僕は各ライダーたち1人1人に修了証を手渡すプレゼンターを務め、サインや写真撮影を求められたりしながら、みんなと楽しく過ごした。
内容の充実した2日間のスクールイベントで、参加ライダーたちはみんなとても楽しそうだった。タイでも125ccや250ccクラスのレーサーが走れるような環境が整っていけば、モータースポーツはこれからもっともっと盛り上がりっていきそうだ。(2006.03.20) |
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| NORICK'S PHOTOGRAPH |
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| (写真左から順に)(1)開会式の直後。地元のプレスに写真撮影を求められる。(2)座学が始まる直前。僕のことを紹介してもらった後に、僕がみんなを撮影。(3)座学の時間は長かったけど、みんなマジメにインストラクターたちの話に聞き入っていた。(4)生徒の中に、タイではものすごく有名なロックバンドのベーシストもいた。タイヤマハのPRにも参加しているようだが、彼自身根っからのバイク好き。このYZF-R1も個人所有しているものだとか。コンサートには何万人も押しかけるような人気者だが、ものすごくていねいで感じのいい人だった。 |
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| ■078 2006.03.13 |
TEAM NORICK JR
初めて尽くしの筑波サーキットテスト |
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TEAM NORICK JRはミニバイクレースのチーム。基本的にはミニバイクコースで行われるレースに参戦していく。でも、ロードコースの筑波サーキット・本コースで行われる筑波選手権・S80クラスには、セナくんがエントリーする予定だ。
S80は、125ccのロードレーサーのフレームに、85ccのモトクロッサーエンジンを積んだマシンで争われるカテゴリー。今日は筑波で初めてのテストを行った。マシンは前日にできあがったばかりというできたてのホヤホヤ。車体はかなり古いTZ125のものだ。ライダーのセナくんも、筑波本コースの経験はほとんどなく、初づくしのテストとなった。
内容としては、マシンチェックに始まり、体慣らしがメインだ。途中、燃料コックをオフにしたままピットアウトさせてしまい、CXコーナーを立ち上がったあたりでエンストなんてこともあった。セナくんがコックをオンにしたけど、グラベルでは押しがけしてもエンジンがかからず、時間的にもったいないロスをしてしまった。
そんなこともあって、2時間の走行時間のうち、まともに走れたのは半分ぐらい。本当に感触をつかんだ程度だった。それでも、僕としてはちょっとうれしさがあった。いくら僕自身ミニバイクをしていたとは言っても、それはかなり昔のこと。アドバイスもかなり難しい。でも、ロードコースで走ってくれると、だいぶ近づいてきた印象だ。筑波を走るセナくんを見ながら、「今まで以上に的確なアドバイスができそうだぞ」と楽しみになってきた。
ただ、今回は本当に体慣らし程度。走り終わったセナくんに「どうだった?」と聞いても、「速い」「重かった?」「それはない」と言うぐらいで、まだまだこれからだ。タイムを気にしている様子だったけど、僕自身はセナくんのタイムについて、ちっとも心配していない。誰だって初めて尽くしじゃ難しいのは当たり前。トップライダーたちが出すタイムなんて、夢のような世界に感じていると思う。でも、練習を重ねていけば自然とタイムは出るようになる。心配する必要はない。
今回、マシンを作ってくれたのはPOWER PIPE Racing Teamの高橋さん。実は僕がミニバイクレースをしていた時代からお世話になっている大ベテランだ。S80クラス参加者の80%ぐらいがPOWER
PIPEのチャンバーを使っているそうで、まさにスペシャリスト! S80クラスを始めたての僕のチームとしては、高橋さんに手助けしていただけて、本当に心強い。
筑波選手権の開幕戦は、4月9日。すでに1ヶ月を切っている。間に合えば出場させたいところだけど…。今回のテストで、セナくんの体格に合わせてタンクを切ったりステップを10cm近く前に出したりと、マシンをモディファイすべきポイントもいくつか見つかった。もちろん練習量も十分には取れないし、準備が間に合わないようなら無理にエントリーしなくてもいいかな、と思っている。(2006.03.14) |
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| NORICK'S PHOTOGRAPH |
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| (写真左から順に)(1)セナくんと、セナくんを連れてきてくれたおじいちゃん。走行前はちょっと緊張気味? 寒かったせいかな?(2)マシンをチェックしてくれる、POWER
PIPEの高橋さん。いろいろと助けていただいて本当にありがたかった。(3)走行前の準備。本人より、まわりの方が緊張してたかも!?(4)ロードコースで、ビッグバイクとの混走。送り出す時はちょっと怖さもあった。「気を付けて」とか「3周ぐらいはタイヤを温めて」なんて、つい子供扱いしてしまう。……子供なんだけど。(5)コックをオフにしたまま送り出してしまい、エンスト。レッカー車に乗ってセナくんを迎えに行った。(6)仕事の都合で遅れてきたお父さん。サインボードを出す表情も心配そう。(7)ホームストレートを駆け抜ける。順調に周回を重ねた。(8)無事にテストを終えて、セナくんも一安心。 |
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| ■077 2006.03.13 |
TEAM NORICK JR
頑張ってくれているライダーたち |
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3月12日(日)、TEAM NORICK JRとしては3戦目となるレース、もてぎショートコース選手権第1戦がツインリンクもてぎ・北コースで行われた。エントリーしたのは、山田誓己(セナ)くんと近藤湧也(ユウヤ)くんの2人。年齢制限の問題で野左根功汰(コウタ)くんはこのシリーズに出場できない。
セナくんは、この選手権の昨シーズンのチャンピオン。もちろんマシンに付けたゼッケンは「1」だ。それだけ注目もされているし、みんな「打倒セナ」を合い言葉にしている。さすがにセナくんは速くて、予選4番手。ユウヤくんはもてぎ北コースでの初レースで予選12番手とまずまずの滑り出しだ。
と言っても、実は僕が到着した時には、すでに予選が終了。午後から耐久レースが行われるため、スプリントレースは午前中に予選と決勝を終わらせるタイトなスケジュールだ。あわただしくて、ライダーたちには「転ばないように頑張ってね」としか声をかけられなかった。
そして決勝レース。マシンのパフォーマンスに大きな差がある中、セナくんはすごい頑張りを見せ、序盤は2〜3番手を走行。その後3〜4番手となり、コーナーでインから抜かれかけてもアウトから思い切りよくかぶせていったり、直線で抜かれてもブレーキングで抜き返したりと、本当に粘り強いライディングを見せてくれた。最終的には4位でチェッカーを受けたけど、すごく頑張ってくれていたのが外から見ていてもよく分かった。
さすがにレース後、セナくんは悔しそうな顔をしていた。それはそうだ。昨年のチャンピオンが、本来はラクに勝てるはずの選手に先を越されているのだから……。彼の表情から気持ちが伝わってくる。
ユウヤくんは12番手というちょっとつらいポジションからのスタートとなったが、着実に順位を上げて9位に。まだ自分の走りに自信が持てずにいたユウヤくんは、ホッとした様子。この1年を通してもっともっと成長し、チーム内でのセナくんやコータくんとのバトルにも負けないよう、頑張ってもらいたいと思う。
それにしても改めてマシンの性能差を実感したレースだった。ライダーたちには厳しいレースを強いている状況だ。何とか早い段階でマシンの性能を高めるように、僕も頑張らないと。(2006.03.12) |
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| NORICK'S PHOTOGRAPH |
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| (写真左から順に)(1)ツインリンクもてぎ・北コースのピット風景。セナくんは去年のチャンピオンなので、ゼッケン1だ。(2)他のライダーの走りを見ることも大事な勉強だ。(3)予選4番手、見事にフロントローを獲得したセナくん。(4)ユウヤくんは初めてのもてぎ北コースで予選12番手。。(5)間もなく決勝レースがスタート! 緊張が高まる。 |
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| ■076 2006.03.07 |
SBK Rd.2 AUSTRALIA, 2006.03.03 Qualify1...17th/1'35.010
パワーが足りない |
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前戦カタールは事前テストをしていなかったので、厳しい面があった。でも、オーストラリア・フィリップアイランドではテストをしている。「カタールよりはいい流れで行けるはず」と期待しながらフリー走行を走り始めたが、テストの時と気温がまったく違う! テストは涼しい気候の中で行われたが、今回は30℃を超える真夏の暑さ。コンディションの変化で、マシンのフィーリングもだいぶ変わってしまっていた。
前回のカタール仕様と、オーストラリアテストの時の仕様を乗り比べてみたが、オーストラリア仕様がまったくうまく走れない。カタール仕様の方がまだよさそうだったので、そちらベースで煮詰めていくことにした。
でも、カタール仕様でもチャタリングが出てしまう。カタールの時よりもひどいチャターに、「うまくいかないな」と悩む。前戦はスーパーポールに出られなかったので、「今回こそは」という意気込みがあったし、さらに明日以降雨の予報もなかったので、今日の予選のうちからタイムを出していこうと思っていたのだが……。
最高速も伸び悩んだ。今回使っているエンジンは、カタールでオイル漏れが発生したもの。オイル漏れを解消してワークショップでパワー計測したら、やはりそのスペックの方がパワーが出ていたということだった。
それでも他車とのエンジンパワー差はあからさまで、フリー走行、予選と最高速はビリなんてことも。いくらパワー不足と言っても、今までそんなことはなかった。ビリじゃない時もあったけど、それはスリップストリームを使っていた時なので、事実上のビリだ。
チームメイトのジンベールも中冨くんも最高速がまったく伸びず、3人で最高速ランキングの最下位を占めている感じ。もちろんこればかりは仕方がないので全力を尽くしたが、さすがにタイムは伸びず、予選は17番手で終えた。困った! チームもみんな困り果てながら、それでも何とか明日、頑張るしかないという苦しい状況だった。 |
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SBK Rd.2 AUSTRALIA, 2006.03.04 Qualify2...17th/1'34.269
埋まらないライバルとの差 |
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2回目の予選は午前中に行われる。まだ気温が低いので、昨日よりはグリップも上がってもう少しタイムが出しやすいだろうと思っていたのだが……。好条件はライバルたちもみんな同じで、タイムアップしてきた。どうしてもスーパーポールには出たかったので、タイヤ本数制限の中、昨日使わずにとっておいたいいタイヤを連続して履く。
それでもセッティングを煮詰め切れず、チャターやリヤのグリップの問題を解決できないまま、昨日と同じ17番手。2戦連続でスーパーポールに出られず、かなりガックリきた。去年は開幕からスーパーポールに出ていたので、今年は今まで以上にライバルとの差が開いているということになる。本当に弱ってしまったが、決勝で何とかするしかない。
午後のフリー走行では、セッティングの方向性を大きく振ってみたが、かえってうまくいかなくなりタイムも落ちた。そんな状態で2日目のセッションが終了。明日のウォームアップ走行で別の方向を模索することにした。 |
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SBK Rd.2 AUSTRALIA, 2006.03.05 Race1...17th/35'04.500
急激に失われたグリップ |
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ウォームアップ走行では予選と同じぐらいのタイムが出て、まずまずのセッティングが見つかった。でも、ベストではない。さらにアジャストして、Race1に臨んだ。
スタートはもうひとつで、序盤は集団に飲み込まれる。混戦の中ではパワー不足が効いてしまい、なかなか抜け出せない。コーナーでは僕の方が速いのに、ストレートに入るとスリップにつくのが精一杯で抜くに抜けない。そうこうするうちに後ろに抜かれてしまうという展開が続き、かなりフラストレーションが溜まった。
中盤になり、他のライダーがスライドし始めたあたりから少しずつポジションを上げたが、残り5周あたりでリヤのグリップが急激にダウン!「何だこれは!?」と驚くほどの変化で、転ばないようにするのが精一杯。今まで抜いたライダーたちにも抜き返されてしまい、結果は17位。もう本当にガックリきてしまった。
パワー不足は仕方がないとして、レース終盤のリヤのグリップダウンは大きな問題だ。Race2に向けてスタッフとミーティングを重ねた。 |
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SBK Rd.2 AUSTRALIA, 2006.03.05 Race2...12th/35'06.974
マシンの進化に期待 |
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Race2では、セッティング変更にプラスして、エンジンの仕様をスタンダードに戻すことにした。シャシーダイナモの計測でパワーが出ているとはいっても、最高速はビリだ。だったら多少パワーダウンしても、扱いやすいエンジン特性の方がいいかもしれない。
今回もスタートは今ひとつで、前をふさがれてしまう。混戦の中から何とか抜け出して走行していると、車体のフィーリングはよくなっている。やはりエンジン特性の問題だったのだろうか……。チャンスを窺いながら少しずつ前に出ると、ラコーニに追いついた。
ラコーニはディープなブレーキングをするタイプなので、他のライダーよりも抜きづらい。パスするのにすごく時間がかかり、何周かかけて後半にやっと前に出ることができた。その後、マーティンとキリとノイキルヒナーを抜き、さらにファブリツィオの後ろに迫ったところでチェッカー。12位でレースを終えた。リヤのグリップが低下してからの安定感はずいぶんよくなったけど、それにしてもハードなレースだった!
これで2戦目が終わった。去年の後半から、僕のチームのマシンは他との差が広がっていたが、今のところ去年とまったく同じバイクで戦っている。ライバルチームはマシンを進化させて06シーズンに臨んでいるから、さらにマシンの差は大きくなっている。
このままシーズンが進んだら、いったいどうなってしまうのだろうか? 僕自身もライディングを高めていかなくちゃいけないことは重々承知しているけど、マシンも何とかしてもらわないと、今のままでどうにもならない。チームメイトのジンベールも力のあるライダーだし、中冨くんだって全日本のトップランカーだ。彼らのリザルトからも、マシンの戦闘力が見えてしまう。
次のレースまで2ヶ月弱。その間に、バレンシアとミザノでテストを行う。チームには、実戦でパフォーマンスを高めるような新機軸を用意してもらいたいと、強く願っている。(2006.03.06) |
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| NORICK'S PHOTOGRAPH |
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| (写真左から順に)(1)今回は、ヤマハが大会の冠スポンサーに。というわけで、ヤマハ系チームの撮影会があった。(2)ちょっと難しい顔をしているのは、ものすごく眩しいから。(3)ヤマハモーターフランスのチームスタッフたちと。(4)レースを終えたマシン。かなりの混戦だったので、フロントカウルは他車のオイルでひどく汚れていた。(5)月曜日、空港に向かう途中。メルボルンの街が朝日に照らされていた。 |
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| ■075 2006.02.27 |
SBK Rd.1 Qatar, 2006.02.23 Qualify1...12th/2'20.720
砂漠の雨で始まった06シーズン |
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とうとう06シーズンの開幕戦だ。カタールのロサイルサーキットを走るのは、去年の開幕戦以来だから1年ぶり。多くのチームはここで事前テストをしているので、ちょっと不安も感じながらサーキット入りした。
カタールは木曜日から走行が始まり、土曜日が決勝だ。初日の23日・木曜日はフリー走行と1回目の予選が行われる。砂漠のド真ん中にあるロサイルサーキットだが、去年は珍しく雨が降った。そしてなんと今年もホテルで目を覚ますと雨が降っていて、しかもずっと降り続けてまるで日本の雨みたいだ。
「明日には晴れるよ」とみんなが言っていたし、SBKは使用タイヤ本数に限りがあるので、午前中のフリー走行は無理をせず様子見。体慣らしと確認の意味で20分程度走るにとどめておいた。
午後の予選1回目では、一応雨は上がったがコースはウェットで、またいつ降り出すか分からないあやしい雲行き。タイヤの本数制限のことを考えて、午前中に少し使ったタイヤで1時間のセッションをぶっ通しで走った。最後の方はハーフウェットになり、レインタイヤはボロボロになってしまった。ポジションは12番手。何があるか分からないから、今日のうちにもっと上につけておきたかったのは確かだけど、コンディションを考えると仕方ないかな……。 |
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SBK Rd.1 Qatar, 2006.02.24 Qualify2...19th/2'03.026
チャターが解消しない! |
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今日はみんなの予想通り晴れ。「ここからが本番だぞ!」と気合いを入れ直す。午前中に行われた2回目の予選で、1年ぶりにドライのロサイルを走ったが、他のコースでは出ないようなチャターが出てしまった。
予選中はこのチャターに苦労してしまい、タイムは2分3秒0で19番手。参った! 開幕戦からスーパーポールに出られないなんて、本当に悔しい。去年できていたことが、今年はできないなんて……。
今回、実はいろいろな問題があったが、その中でもこのチャタリングが最大の問題。数ヶ所のコーナーで発生し、どうにもならない。スタッフとミーティングして、午後のフリー走行でセッティングを変更してみた。
しかし、それでもなかなかチャターが解消しない。少しずつ良くなって、タイムも2分2秒1まで短縮できたけど、まだまだだ。ホントに参った! 決勝日朝のウォームアップ走行でもう少しトライすることにした。 |
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SBK Rd.1 Qatar, 2006.02.25 Race1...11th/36'56.155
波乱の幕開け |
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昨日の予選の時、シーズンオフテストの時から乗ってきた1号車のエンジンが急にパワーを失ってしまい、午後のフリー走行からは急遽スペアの2号車に乗り換えていた。それでもチャターは出ていたし、ちゃんと走っていた時の1号車よりもパワーは劣るしで、本当についてない……!
結局1号車のエンジントラブルは解決できず、2号車と同じようなスペアエンジンに積み換えるしかなく、どちらで走っても変わらない状況に。今日は2号車を使うことにした。
ウォームアップ走行では多少チャター対策をしたが、満足行く仕上がりにはならない。レース前はチーフメカの高久さんとオーリンズのエンジニア2人を交えて長いミーティングをし、決勝はさらにアジャストして臨むことにした。
Race1は波乱のスタートに。1周のサイティングラップをしてグリッドに着いたとたん、オイルがダダ漏れに! そのまま走るわけにはいかないので、グリッドを外れ、1号車に乗り換えてのピットスタートで、当然グリッドは最後尾になった。スペアエンジンの様子も分からないし、サスセットも違うマシン。しかも去年に引き続きカタールでは2年連続のピットスタート……。「何でこうなっちゃうんだ」と思うけど、そんなことを言っていても仕方がない。集中してやれるだけのことをやるぞ!
そしてこんな時に限って、会心のスタート! 1周目で14台ぐらい抜いて、15番手に。速い選手たちのいるところまで追いつけたので、「いいペースで走るぞ!」と気合いが入った。しかしやっぱりチャターが出て、ペースが上げられない。一度は抜いたバロスにも抜き返されてしまった。
走行中はチャターと、加速でじりじり離される問題があって、自分自身としてはレースウィークを通してみればいいタイムで走れていたが、他のライダーと比較するととてもじゃないが勝負にならない。転倒が多かったこともあってチェッカーを受けた時は11位。最後尾スタートしたことを思えばまずまずだけど、トップとのレースタイムの差はすごく大きく、本当に参ってしまった。 |
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SBK Rd.1 Qatar, 2006.02.25 Race2...11th/36'47.249
チャターとパワー不足に見舞われる |
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Race2までの間に、チャターを解決するためにサスセットをさらに変えてみる。今度は順調にサイティングラップを回ることができ、予選順位の19番手グリッドにつく。今回もまずまずのスタートを切れて、バロスたちがいる集団に入ることができた。
最初の1、2周は「あれっ!?」と思うほどチャターが少なく、走りやすい。どうやらセッティングがうまくいったようだ。タイムも上がって、自分のマシンのラップタイムモニターを見ると、Race1のベストよりも0.6秒速いペースで走れている。
でも、それ以上にペースを上げようとすると、やっぱりチャターが出てしまう。ちょっとレベルが上がっただけで、根本的な解決にはなっていないようだ。それでもRace1よりはずっとましで、バロスについていくことができた。
レースは抜いたり抜かれたりの繰り返しで、こうなってくるとどうしてもエンジンパワーが欲しくなる。パワー不足だと、抜くのが難しいうえに抜かれやすい。特にロサイルはストレートが長く、アクセルを開けていくコーナーもあるので、パワー差が効いてくる。ブレーキングで頑張っても加速で差をつけられ、スルッと後ろから抜かれてしまう。仕上げていない2号車ではどうしても不利だ。
自分のペースで走れずにいると、追いついてきたシャウスにすんなりと抜かれてしまった。彼のペースはそれほど速くなかったが、抜き返すことができず、悔しい11位でレースを終えた。Race1と比べるとレースタイムは9秒速くなっていたから、セッティング自体はうまくいったと思う。その代わりに、エンジンのパワー不足が大きく影響してきてしまった。もともと1号車に積んでいたエンジンが使えればもう少しいいレースができたと思うけど、トップチームとの差はそれで埋まるようなものではなかった。
やはりレースをしてみないと周りがどれぐらいのレベルか分からない。開幕戦を終えて、今年も厳しいシーズンになりそうだな、と痛感している。特に序盤の数戦は苦しくなりそうだが、マシンをもっともっと改良して、中盤以降はいいレベルに持って行きたい。今年は3台の大所帯でライダー同士の関係もうまくいっている。情報を共有しながら、助け合えていけたらと思う。
第2戦は3月5日・オーストラリア。ここはシーズンオフにテストをしているので初日からガンガン行って、少しでも前につけられるように頑張りたい。追い風に乗って何かが変わればいいな!(2006.02.26) |
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| NORICK'S PHOTOGRAPH |
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| (写真左から順に)(1)日本からドーハまでフライトが一緒だった皆さん。左からトーチュウの遠藤さん、オーリンズのアンダースさん、SOQIサスペンションの斉藤さん、そしてカメラマンの木引さん。(2)今シーズンのヤマハモーターフランスは、SBKルーキーの中冨くん、去年も一緒だったジンベール、そして僕のライダー3人体制。ピットも大きい。(3)マシンはYZF-R1。カラーリングは少し変わった。(4)レーシングスーツもカラーリングを変更。白が減ってブルーが増えた分、引き締まって見える。(5)こちらはレーシングスーツの背面。(6)カタールまで来てくれたSHOEIサービスの長谷川さん。ヘルメットのメンテナンスをしてくれる。(7)走行初日、ホテルからサーキットまでの道中で。砂漠とは思えない雨。(8)初日のフリー走行開始直前。完全にフルウェットだ。(9)雨が上がり、ようやくドライになった。いよいよここからスタートだ!(10)チャターが止まらない。レースウィーク中はオーリンズのエンジニアとのミーティングを何度となく繰り返した。(11)サイティングラップのオイル漏れでピットスタートとなってしまったRace1。この後、ピットアウトして1周してから30番手・最後尾のグリッドについた。(12)Race2は、ロルフォ、シャウスというGP経験者とのバトルに。今年は彼らやバロス、ベイリスなどGPで走っていたライダーが多くSBKに参戦している。 |
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| ■074 2006.02.21 |
| デビュー戦を迎えたTEAM NORICK JR |
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僕自身の開幕戦は2月25日。それより一足早い18日に、TEAM NORICK JRの開幕戦が桶川スポーツランドで行われた。これがチームオーナーとしてのデビュー戦。すごく緊張したし、どうすればライダーたちが力を発揮してくれるか、彼らの気持ちを盛り上げるためにどうしたらいいか、すごくいろいろと考えた。
初めての経験ということもあって、アドバイスが浮かんでも「今は言うべきじゃないかな」と引いてしまったりして、後になって「あまりうまく行かなかったかな」と反省。自分がライダーの立場でいる時はあまり気付かないけど、監督業って難しいものだなぁ。
今回は、SP12ビギナークラスにチーム最年少の野左根功汰くんと、チーム最年長の近藤湧也くんが出場。エキスパートクラスに山田誓己くんがエントリーした。彼は全員、昨シーズンまでNSR50に乗っていたライダーたち。TZM50での練習やテストは少なくて、ちょっと不利な条件になってしまった。
そんな中でも、功汰くんは予選4位、決勝3位という好成績! 初レースで初表彰台を獲得してくれて、とてもうれしかった。湧也くんはまだ走り慣れていないこともあって、予選8位、決勝は9位に終わった。彼は他の2人に比べるとレース歴自体が浅い。しかも乗れ慣れないバイクという悪条件の中、よく頑張ってくれた。2人ともそれぞれに反省点があると思うので、それを克服しながらさらに上をめざして行こう!
そしてメインレースのSP12エキスパートクラス。誓己くんは、予選9位、決勝10位だった。このクラスはみんな本当に速い。しかも慣れないTZM50に乗る誓己くんは、桶川のレースで何度も優勝し、ランキングでも3位に入る実力の持ち主にも関わらず、自己ベストの1秒落ちでしか走ることができなかった。でも、彼はすごくよく頑張っていて、彼の走りにマシンがついていっていないのが見ていてよく分かった。
レース後はみんなに「ありがとう!」と声をかけた。僕としてはデビュー戦が無事に終わってうれしかったけど、マシンを完璧に仕上げてあげられなかったことが本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。早くトップライダーと遜色ないマシンに仕上げてあげたい。(2006.02.20) |
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| ■073 2006.02.11 |
| 新しいインジェクションに苦しむ ── Spain Test at Valencia Circuit, 2006.02.07 |
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開幕戦に向けて、最後のテストがバレンシアサーキットで行われた。僕を含めて11台が参加するとのことで、周りとの比較もできる。「いいテストになりそうだぞ」と期待しながらバレンシア入りした。
初日は、前回のフィリップアイランドテストでのセッティングから走り始める。とんとん拍子でタイムアップできて、午前中のうちに12月のバレンシアテストから0.1秒落ちのタイムを出すことができた。
そしてパーツテストを開始。インジェクションを新しい仕様のものに交換した。ところが、エンジンの回転数がうまく上がらない。数日前、メカニックがワークショップでマッピングした時は問題なかったのに、テスト当日になってなぜかうまく行かなくなってしまうとは……。ずっと待っていたが、解決しないまま午後3時頃になってしまったので、新仕様のインジェクションは諦め、従来タイプに戻して走行することにした。
でも、その時点で残り1時間。セッティングを煮詰められないまま、去年のバレンシアテストと同じ1分36秒9で終わってしまった。ポジションは5番手。2日目は新しいインジェクションをテストしたいので、夜のうちにスタッフが解決してくれるといいのだが……。 |
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| 課題は残ったが、開幕戦では全力を尽くす! ── Spain Test at Valencia Circuit, 2006.02.08 |
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テスト2日目。「うまく直ったから乗ってみて」ということで、新しいインジェクションを搭載したマシンで走行開始。でも、新しいだけにすぐにはうまく行かない。いろいろなマッピングを試すためにピットインとピットアウトを繰り返す。フィーリングはもうひとつだけど、タイムは昨日より上がって1分36秒7が出た。
でも、どうしてもスムーズに走れない。いったん元のインジェクションに戻してみることにした。新しいものよりずっと乗りやすいが、ベストは36秒7。ということは、やはり新しい方がパワーは出ているはず。スムーズに走れるようになれば、もっとタイムもよくなるだろう。
再び新しいインジェクションでセッティングを進めると、徐々に感じよくなってきた。ベストは1分36秒4。テストとしては一番いいタイムが出た。去年のレースでは予選用タイヤで36秒2が出ているが、今回は決勝用タイヤでのタイム。まだ「これでOK」という状態ではないが、最後に予選用タイヤを履いてタイムアタック。ところが……、予選用タイヤでタイムアップするはずが、ベストタイムを更新できなかった。
昨年、ピレリは2種類の予選用タイヤを用意していた。そのうちの1種類は僕が好きではないタイヤで、今年は何とそちらしか使わないという。今回も僕が好きではないタイヤでのアタックとなったが、やはりうまく行かない。周りが決勝用タイヤでのタイムを0.5〜1秒は上回っているにも関わらず、僕だけがタイムを更新できなかった。決勝用タイヤなら、ベイリスと同じようなタイムだったのに……。
ピレリには「僕が好きな方のタイヤも用意してくれないかな?」と頼んだが、もう決まっているのだとか。「今年は何とかコッチのタイヤで頑張ってくれ」と言われてしまった。決勝が大事なのはもちろんだけど、予選のポジションも決勝に大きく影響してくる。参ったな……。
ただ、フィーリングはよくなってきている。今回はインジェクションのセットアップに追われて足まわりがほとんど手つかずになってしまったが、サスも煮詰めていけばもっとよくなるだろう。
開幕戦は2月25日のカタール。まだまだセットアップができていないので、できればもう少しテストしておきたかったというのが本音だ。でも、こうなったらとにかく今できる一番いい走りをするしかない。カタール、オーストラリアとレースが続き、その後は1ヶ月ブランクがある。その間にもテストがあるので、いろいろな問題点を解消したい。(2006.02.09) |
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| NORICK'S PHOTOGRAPH |
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| (写真左から順に)(1)今回のフライトはイタリア経由。アルプスを越えていく。冬季オリンピックが行われるトリノ周辺の上空も通っているはずだ。(2)サーキットのすぐ近くのホテルで迎えた朝。いい天気だった。(3)バレンシアサーキットのエントランス。テストやレースで、年に3、4回はここを訪れる。ヨーロッパでの拠点・バルセロナから約300kmとそれほど遠くないこともあって、身近なサーキットだ。(4)バレンシアサーキットはスタンドからコースを一望できる。(5)今年のチーフメカニック、高久正照さん(左)。ベテランの力に期待しています!(6)インジェクションには悪戦苦闘。みんなで懸命に走れる状態にしてくれたけど、2日間ずっとこんな感じだった。(7)テストは終わった。あとは開幕戦のカタールで少しでもいい結果を出せるよう、頑張るだけだ。 |
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| ■072 2006.01.29 |
| TEAM NORICK JR始動! |
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8年前から、初心者のキッズを対象とした「ノリックと親子でバイク教室」を開催してきた。これはバイクに乗ったことがない子供たち向けのスクールで、バイクの楽しさを知ってもらうことが目的だ。でも、バイクの楽しさを知ってもらっても、その先に続くサポート体制が用意できていなかった。僕としては「親子でバイク教室」の次のステップとして、「キッズライダーの中からレーシングライダーを育てたい。そして日本の2輪レースの活性化に貢献したい」と思い続けてきた。
その思いが今年、ようやく形になった。1月28日、「TEAM NORICK JR」の発表会を埼玉のミニバイク/カートコース、サーキット秋ヶ瀬でとり行うことができたのだ。TEAM
NORICK JRは、3人のミニバイクレーサーを育成していくミニバイクチームで、関東圏で行われるミニバイクのサーキット選手権を戦っていく。僕はチーム監督という位置づけだ。
記者会見というと、プレスの方たちに来てもらいやすいように都内のホテルなどで行うのが一般的だが、僕はあえてサーキット秋ヶ瀬を選んだ。ここは僕自身が幼少時代にミニバイクを走らせたコース。レーシングライダーとしての僕の原点だ。その思い出の場所で、かつての自分と同じようにレーシングライダーをめざす子供たちを対象にしたチームの発表会を行えるなんて、すごく感慨深かった。
いくら体制発表会とは言っても、そこはミニバイク。大がかりな用意は何もできず、どれぐらいの人数が集まってくれるかすごく心配だったけど、30人ぐらいのプレス関係者の方たちが来てくださって、本当にうれしかった。
まずはチーム結成の経緯や今後の取り組みなどを話して、3人のライダーたちを紹介。最後にライダーたちによるデモ走行をして、発表会は終了した。無事にキックオフできたのは、スポンサーの方々、そして多くのスタッフの皆さんのおかげ。心から感謝しています。
自分としては、ささやかだけどいい発表会ができたと思う。今はすごくホッとしている。いつもはお膳立てをしてくれる人がいて、僕はそこに行くだけ。でも今回は違う。下準備から始まって、自分たちで作り上げた発表会だ。そもそもチーム運営自体始めてのこと。……ホントに疲れた! |
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| 3人の将来有望なライダーたち |
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WEBを見てくださっている皆さんにも、TEAM NORICK JRのライダーたちをご紹介します。
最年少の野左根功汰(のざね・こうた)くんは、'95年生まれの10歳。3歳からバイクに乗り始めて、レース経験も豊富。たくさんのレースで優勝し、シリーズチャンピオンも獲得している。いつもニコニコしているけど、マシンに乗るとアグレッシブ! 将来有望なライダーだ。
山田誓己(やまだ・せな)くんは2月で12歳。どちらかと無口で、将来はクールな男になるんじゃないかと楽しみだ。でも、物静かな中にも闘争心を感じる。彼も幼い頃からバイクに乗り続けていて、もてぎ北コースの選手権でチャンピオンになったり、桶川でも活躍していて、ミニバイクレース界では名が通っている。
そして最年長、13歳の近藤湧也(こんどう・ゆうや)くんは、レースを始めてまだ2年。レース歴は浅くて、今のところ目立った成績は残していないけど、練習走行を視察した時には光る走りを見せていた。可能性は未知数だけど、年齢的には一番早く全日本にエントリーできる。このチャンスを生かして、常に全力の走りで才能を伸ばし、活躍してほしい。
今後はWEBでも彼らのレースぶりとTEAM NORICK JRの活動を報告していきますので、ご声援よろしくお願いします!(2006.01.28) |
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| ■071 2006.01.21 |
| ベースセッティングを探す ── Australia Test at Philip Island Circuit, 2006.01.17〜19 |
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SBKは2月に開幕する。テスト開始も早く、「年が明けてようやく落ち着いたな」と思ったらもうオーストラリアに向けて出発、という感じだった。でも、開幕までの間、テストは今回を含めて2回しかない。1回1回のテストがすごく重要になる。
いよいよ日本を出発、という段階で、なんと予定していたフライトがキャンセルに! 事情を説明して、何とかシドニー経由でメルボルンに行くフライトを確保した。大幅に遅れはしたけど、前日には到着できたから、まぁ一安心。でもバタバタしたことは間違いなく、「幸先悪いな〜」とちょっとイヤな予感がした。
テストの日程は1月17〜19日の3日間。初日は昨シーズン乗り慣れたバイクで、セッティングも昨年末バレンシアでテストしていたセッティングからスタート。フィーリングはそこそこよく、前後サスを取り替えたりしながら、ベースとなる大まかな方向性を決めていく。細かいセッティングにまでは至らなかったが、レースタイヤでベストタイムは1分34秒7。去年のレース中よりも速いタイムで周回できた。
2日目は今シーズン使うフレームに交換する。見た目にはほとんど違いはないが、走ってみるとフィーリングはまるっきり違っていて、特にフロントまわりに違和感がある。同じタイミングで作られたエンジンやフレームでもフィーリングは違うので、新作フレームともなればなおさらだ。
それでも今年使えるフレームは新作に決まっているので、フロントフォークを交換しながらフレームに合ったセッティングを見つけていった。午後には強風が吹き始め、タイムは昨日より落ちて34秒8に。これもテストだから仕方ないかな……。 |
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| いいきっかけが見つかれば…… ── Australia Test at Philip Island Circuit, 2006.01.17〜19 |
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そして最終日。いつもは午前10時スタートのところを9時半スタートに早めて、テスト時間を多く取る。ベースの方向性はそこそこのものが見つかったので、この日はセッティングの細かい煮詰めに入る。まずまずのタイムが出るんじゃないかと期待していたのだが、タイムがある程度伸びてくるとチャタが出て、しかもリヤのグリップがもうひとつで簡単にスライドしてしまう。これは大きな問題なのでいろいろトライしたけど、1日ではとてもやりきれない。
気温は30℃を超え、路面温度50℃というハードな状況だったのは確か。でもそんなことより、何とかいいシーズンにするために、懸命にテストを繰り返す。でも、チャタの問題は解消せず、満足いくグリップも得られず、タイムも予選用タイヤを履いて34秒0。満足はできないまま午後5時45分にテストを終了した。
去年のチャンピオン、コルサーはコンスタントにいいタイムを出していて、しかもベストは僕より1.2秒も速く、かなり先を走っている……。バイクさえもう少ししっくり来れば、届かない差じゃないと思うのだが、いろいろな問題で足踏みしている自分の状況が悔しい。
テストも残すところあと1回。2月上旬のバレンシアでは新しいパーツも入るというので、それをきっかけに問題が解消すればいいのだが……。 |
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| 中冨くんに助けてもらう ── Australia Test at Philip Island Circuit, 2006.01.17〜19 |
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チームメイトの中冨くんは、前回のテストでのケガも治り、今回は順調にテストできたようだ。彼は僕より3歳年下。「先輩としては、いろいろ面倒をみてあげなくちゃな」なんて思ってたけど、実は今回は逆にお世話になりっぱなしで、まいったなぁ!!
フィリップアイランドのサーキットには、ピット脇に装具類を置くスペースがある。そこで着替えていたら、何とトカゲ出現!「うぉ〜っ、トカゲだ! どうしよう、どうしよう!」と騒いでいると、中冨くんが颯爽と現れ「どこですかぁ?」と言うやいなや、バシッとトカゲを手づかみ。「うわ、トカゲを手でつかめるの!? いやそれはいいけど、外に捨てて外に!」と、捨ててきてもらった。実は10cmもないようなちっちゃいトカゲなんだけど、苦手です……。
さらにこんなことも。レンタカーでサーキットを出発する時、サーキットの駐車場でドリフトしたりして遊んでいたら、帰り道でパンク発覚!「うわ、困ったな」と思っていると、中冨くんが「僕こういうの慣れてますから」と、ものすごく手際よくスペアタイヤに交換してくれた。「ガソリンスタンドでバイトしてたんですよ〜」なんて言ってたけど、それにしても強烈な手際のよさだった……。
そんなこんなで、今回は助けてもらってばかり。テストが始まればそれぞれの走行に集中してるけど、走行後は仲良くやっています。(2006.01.20) |

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