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| ■110 2007.03.24 |
| 充実した内容のテスト |
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3月22〜23日、全日本開幕前としては最後のテストがツインリンクもてぎで行われた。この後の走行はもうレースウィークで、走行時間も短いので大きな変更が難しくなる。ここでマシンの方向性を決めておこうと、テストに臨んだ。
今回は、前回のテストの時に比べると、サスペンションのスプリングや内部の仕様違いなどテストできるパーツが増えた。いろいろ比較しながら、充実した内容でテストが進む。エンジンブレーキもコンピュータのマッピングを調整しながら、徐々にいいフィーリングに仕上がってきた。
走行時間は午前と午後に1時間半ずつ。でも午前中は前日の雨が残っていて、ハーフウェットだったためほとんど走れず、事実上午後の走行だけでベストは1分52秒2。「初日としてはこんなものかな」というところで終了した。 |
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| 準備は整った。あとは行くだけ! |
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2日目も順調にタイムを更新していく。午後の走行では、一発目からチームスタッフにも告げずにいきなりレースディスタンスを試してみた。体力的な問題や、ダンロップタイヤの消耗具合を確かめたかったからだ。
決勝レースを想定して20周を走り込み、その中で得たものをスタッフに伝える。2日間のテストを通してセットアップの方向性はつかめたし、タイムも1分51秒8とJSBでの自己ベストを出すこともでき、全体的にまずまずといったところ。あとはレースウィークに入り、ライバルが出揃ったところで自分の気持ちを高め、セッティングも煮詰めてさらにタイムアップしたい。
年が明けてからここまで、短い間だったが、チームとしてはすべて順調にテストプログラムをこなすことができた。スタッフとのコミュニケーションは最初からうまくいっていたが、テストを重ねるごとにさらに密接になり、いい流れが作れていると思う。
開幕戦は4月1日、ツインリンクもてぎ。もてぎでのレースは'04年のMotoGP以来だが、GPでのレース経験があるコースで開幕を迎えられるのは僕にとって幸運だ。雰囲気が分かっているだけにやりやすいし、楽しんでレースができると思う。
今まで世界選手権を走る僕を応援してくれていた日本のファンの皆さんには、ぜひもてぎに足を運んでもらって、全日本復帰戦を間近で観てもらいたい。僕も皆さんの声援と期待からたくさんのエネルギーをもらって、全力の走りをするつもりだ。(2007.03.24) |

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| ■109 2007.03.20 |
TEAM NORICK JR
「全力の走り」を引き出すために |
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3月17日(土)は、TEAM NORICK JRの山田誓己(セナ)くんの開幕戦だった。場所はツインリンクもてぎで、エントリーしたカテゴリーはエリア選手権のGP125クラスだ。昨年まではミニバイクレースを中心に、筑波サーキットでだけS80に出場していたセナくんにとって、もてぎのロードコースを走るのも初めて、TZ125に乗るのも初めて、そして今年初めてのレースと、初めて尽くしだった。
今回のレースウィークで初めてもてぎのロードコースを走ったセナくん。30分×2本のセッションを2日間こなして、合計わずか2時間のみの走行でレース当日を迎えることになった。明らかに走り込み不足で、ましてや慣れない125ccマシン。今回は半ば練習のつもりで、結果を求めることなくレースに臨んだ。
レースは、土曜日のワンデーで予選と決勝が行われる。午前中の予選はなかなかタイムが伸びず、前日の練習走行の時のタイムを上回れないまま、27番手となった。予想以上に厳しいレースになりそうだ。
予選後、お昼ご飯を食べながらセナくんと直接話をした。彼がどういう心境でいるのか、そして現状をどう捉えているのか分からないが、僕が彼の走りを見ている限りでは明らかに硬くなっていて、攻め切れていない。
「僕のチームにいること、マシンがキレイにカラーリングされていること、チーム体制のこと、少数派のTZ125に乗っていること……。いろいろと考えてしまう要素はあるけど、セナは何ひとつ気にしなくていいんだよ。ケガはしないでほしいけど、転ぶことだって気にしなくていい。もちろん結果も気にしなくていい。何にも心配しなくていいから、ただ全力の走りだけ見せてくれたらそれでいいんだ」と、セナくんに伝えた。
決勝のタイムは予選より1.5秒ほどよくなった。序盤から20位前後で競り合いになったが、最終ラップにセナくんが帰ってこない。スタッフみんなで「どうしたんだ!?」と心配していたら、マシントラブルでリタイヤしていた。転倒ではなかったので一安心したが、ライダーには申し訳ないことをしてしまった。
予選よりもよかったとはいえ、やはり思い切りのいい走りができていなかったセナくんは、レース後、何と言ったらいいか分からないような表情をしていた。話を聞くと、レース中もマシントラブルが出ていて、気になっていたようだ。去年、チューニングしたS80のマシンが何度か焼き付きを起こしていたことも、セナくんの気持ちを迷わせていたのかもしれない。そう思うと本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。ライダーが思い切って攻められるように、周りも体制を整えて行かなくては……。 |
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TEAM NORICK JR
TNJの新しい課題 |
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翌18日(日)、僕はMEGA WEBで行われた「トヨタ 2007年F1開幕戦オーストラリアGP応援イベント」に参加した。軽いトークショーをしたり、F1のテレビ生中継を観戦して実況を聞きながら話をしたりした。残念ながらトヨタは期待していた表彰台獲得はならず、予選と同じ8位と9位。でも、開幕戦のうちからマシントラブルなしで完走したことは、これからのいい結果につながる大きな要素だと思う。
同じ日、TNJの野左根功汰(コウタ)くんがサーキット秋ヶ瀬でミニバイクレースに出場した。2月初旬のレースでケガをして以来、久々のレースだ。新しいマシンに代わっていいレースに期待していたのだが……。
予選は練習走行の時のタイムが出せずに11番手で、決勝は中団争いをしながらレース後半に他車ともつれて押し出されるかたちで転倒リタイヤしてしまった。僕は現地に行けなかったので話を聞いただけだが、どうもセナくんと同じように思い切れなかったようだ。
2年目を迎えたTEAM NORICK JR。ライダーたちが新しい心持ちでレースに臨んでいることで、チームとしては彼らの気持ちをどう高めていくかなど、新たな課題が突き付けられている。監督である僕自身も、いろいろなトライをする必要がありそうだ。(2007.03.19) |
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| ■108 2007.03.10 |
| トラブルもなく順調にこなした初ドライのテスト |
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前回のテストから1日空けた3月7日(水)、再び鈴鹿サーキットでテストをした。走行は、午前中に2時間、午後2時間。ようやくドライコンディションで走ることができ、順調にセッションを進められた。
今回はまだパーツが揃っていないため、大きなセッティング変更はできない。そこでサスセッティングの小変更とエンジンブレーキのセッティング、タイヤテスト、そして体慣らしといったあたりが狙いになった。
中でもメイン項目となったのはエンジンブレーキだ。今年のYZF-R1はコンピュータによってエンブレの効き具合を変えられるので、レース用スタンダード仕様から徐々に自分好みに仕上げていった。
最終的にエンブレに関しては、完璧とは言えないまでもまずまずの仕上がりに。テスト全体としてもトラブルはなく、タイム的にはまだまだこれからだが内容は上々だったと思う。
走行終了後ものんびりはしていられず、すぐに移動。翌8日(木)はツインリンクもてぎでのテストだ。もてぎに到着したのは夜12時頃。走行に備えてすぐに休んだ。 |
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| 充実の内容にチームの士気も上がる |
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もてぎでは8日・9日の2日間にわたるテスト。初日は1時間半×2回のヤマハ走行枠と、開幕戦の予選をシミュレートする走行枠を走ることができた。
テストできる項目としては鈴鹿とほぼ同じ。タイヤテストでは、ダンロップともてぎの路面のマッチングがよいようで、5種類試したリヤタイヤはどれも鈴鹿の時よりも優れたパフォーマンスを発揮してくれた。
予選シミュレーションの走行枠は開始が夕方になり、あまりにも気温が低くなったので少しだけ走ってやめてしまった。仲良くしてもらっている大先輩の伊藤真一さんとも絡むことがなくて、ちょっと残念。それでも1日を通してのタイムは3番手だったと聞き、慣らし程度の段階としてはいい手応えのテストとなった。
続く9日はヤマハとカワサキの走行枠。前日同様にできる範囲でのセッティング変更を進めていく。タイヤテストでは、前日の確認にプラスして新しいタイヤ1本を履いてみるなどした。最終的なタイムは前日より0.7秒短縮し、確実に進歩できたと思う。
鈴鹿〜もてぎと続いたテストの内容には、ヤマハやチームのスタッフにも満足してもらえたようだ。特にもてぎでは予想以上の成果が得られ、みんな非常に喜んでくれた。僕としても手応えがあったし、チームのみんなが盛り上がってくれれば何よりもうれしい。
もてぎでのテスト後には、チームマネージャーとじっくりミーティング。僕が今まで世界選手権で戦ってきた中で得た経験を伝えながら、お互いに話し合った。今後もこういうミーティングを重ねて、トップチームとしてやっていけるようにみんなで進歩していきたい。(2007.3.10) |

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| ■107 2007.03.07 |
| いよいよ全日本が始まる! |
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3月4日(日)、鈴鹿サーキットで行われた「モータースポーツファン感謝デー」に参加した。今年初めてファンの皆さんの前に顔を出し、多くの方たちから声援を送っていただきながら、「いよいよ今シーズンは全日本で走るんだな」と、実感した。
イベントは、4輪と2輪両方の各チームが参加し、デモ走行なども行われていた。僕は走行はしなかったが、サイン会や、グランドスタンドにいるお客さんにマイクで話したりした。
日本でサイン会をするといつもたくさんの方たちが来てくれてうれしいのだが、今回も大勢の方たちが並んでくれて、ファンの皆さんからの応援を直接感じることができた。僕にとっては何よりも励みになったし、とても楽しい1日が過ごせた。 |
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| ウエットコンディションながら順調に進んだテスト |
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翌日は鈴鹿サーキットでテスト。いよいよレース車両のシェイクダウンだ。1月にも少し走ったが、練習用マシンで体慣らしをした程度だったので、これが今年初の本格的テストになる。
ところがあいにくの雨! 午前中1時間半、午後1時間半の合計3時間走行できるはずだったが、午前中は完全にウエットでちょっとガッカリだ。でも、レースが雨になる可能性だってある。マシンの調子を見る意味もあり、午前中から走行を開始した。
日本のサーキットは、去年まで走っていた海外のサーキットに比べると路面グリップが非常に高い。ダンロップのレインタイヤとのマッチングもいいようで、全体的にウエットとは思えないほどよくグリップする。どこまで攻めていいのか分からないぐらいで、「ウエットでもこんなにスピードが出るのか!」と驚くほどだった。
走り終わってから、「午前中では2番手タイムだったよ」と教えてもらい、感じよく走れていることが確認できた。マシンのコンディションもまずまずだ。
午後からは雨が止んだので、「このままドライになってくれないかな」と期待していたのだが、2輪の午前と午後の走行の合間に行われたフォーミュラ・ニッポンのテストでミッションオイル漏れのトラブル発生! ライン上に1周オイルが撒かれてしまった。
すぐに処理に取りかかり、念のため午後から走るライダーをクルマに乗せてコースチェックもしたが、すぐにはコースオープンにならず再処理が行われた。その後ようやく午後の走行が開始されたが、オイルの影響に加えてハーフウエットだったこともあり、ほとんど走らずに様子見。セッションの最後の方に、データ採りのために10周ほどして終了となった。
ドライで走れないまま初テストが終わってしまったのは残念だったが、初めて尽くしなのにマイナートラブルも起こらず、いいスタートが切れた。チームスタッフが全員日本人というのも13年ぶりだが、皆さんいい雰囲気の中で仕事をしてくれた。
この後、開幕戦もてぎまで何度かテストが行われる予定。いいコンディションの中でどんどんレベルアップしていきたい。(2007.03.06) |

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| ■106 2007.02.09 |
| 自然体でレースを楽しむ |
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ヤマハから今日発表されたように、今年はワイズギア・レーシングから全日本ロードレース選手権・JSB1000クラスに参戦することになった。94年のシーズン途中まで全日本で走っていた僕にとっては、13年ぶりの全日本参戦となる。
18歳の時からずっと世界GPで走ってきて、自分としては世界GPで育ってきたという思いがある。だから「13年ぶりに戻ってきた」というより、新しいことにトライするという、新鮮な気持ちでいる。
正直言って、心の中の半分は残念な気持ちがある。レーシングライダーとしては、「世界を舞台にしたトップカテゴリーで戦いたい」という思いを、今も強く持っているからだ。
でも、残りの半分は楽しみだ。ずっと海外でのレースを続けてきて、日本のファンの皆さんの前で走るのは年に1、2回あるかないかだった。やはり日本人として、日本のファンの皆さんに走りを見てもらえる機会が増えるのはうれしい。
今年、僕はレースを楽しみたい。もちろん走るからには勝ちたいし、リスクのあるスポーツだから生半可な気持ちで臨むつもりはない。でも、今までとはレースに対する向き合い方を少し変えて、自然体で、楽しみながらレースをしたい。そして、ひとりでも多くのファンの方と触れあうことができれば、と思っている。(2007.02.09) |

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| ■105 2007.02.04 |
TEAM NORICK JR
チームノリックジュニアの1年が始まった! |
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2シーズン目を迎えたTEAM NORICK JR。今年最初のレースは、埼玉・サーキット秋ヶ瀬での「モトチャンプ杯東日本ミニバイクレース選手権第1戦」だ。野左根功汰(コウタ)くんが、SP12エキスパートクラスにエントリーした。
今シーズンからニューマシンを使うことになり、去年よりもポテンシャルアップするはず。事前練習の話を聞くと去年の自己ベストタイムを更新したとのこと。「これはイケるぞ」と、僕自身大きく期待していた。
ところが問題発生! コウタくんは体重が軽いので、最低重量のレギュレーションをクリアするためにバラスト(重り)を積む必要がある。バラストなしの状態ではうまく行っていたのに、レースに合わせてバラストを積んだとたんに、タイムが出なくなってしまったのだ。
レース前日、土曜日の練習走行でセッティングを変えたが、結果はもうひとつ。決勝日の朝にさらにセッティングを変えてみたが、フリー走行しているコウタくんの様子を見ると、ライディングフォームが去年とはまるっきり変わってしまっている。思ったようにタイムアップもせず、「おかしいなあ」とみんなで頭を抱えた。
セッティングを戻して臨んだ予選レースは、14番手という結果に。去年は、いつも後ろから追い上げて上位フィニッシュというレース展開を見せてくれていたコウタくんなのに、予選レースでは後続に抜かれてしまっていた。こんなコウタくんを見るのは初めてだ…。
「今度こそ頑張ろう!」と気合いを入れて臨んだ決勝は、先行車の転倒があってポジションアップできたものの、最終ラップの最終コーナーで後続にパスされてしまい、12位でチェッカーを受けた。
やはりコウタくんの走りは、いつもと違っていた。マシンが変わったことでセッティングが煮詰まっておらず、ライダーが対応せざるを得ないような状況だ。レース後はスタッフでミーティングをして原因を追究した。細かい問題がいくつかある中で、大きな問題も見つかった。これを練習走行で解消して、次のレースにはベストの状態に持っていきたい。(2007.02.04) |
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| NORICK IN AKIGASE |
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| (写真左から順に)(1)レース30分前。「決勝は頑張る!」と力強く言ってくれたコウタくんと、ちょっと心配そうなお父さん。(2)レース直前の晴れ姿。頑張ってほしい!(3)スターティンググリッドで。いよいよTEAM
NORICK JRの2007シーズンが始まる。(4)果敢に攻めるコウタくん。ライダーの頑張りは伝わってきたが…。(5)思い通りにならないマシンに苦戦気味。同じライダーとして気持ちはよく分かる。(6)何とか後続を抑えていたが、最終ラップの最終コーナーで惜しくもかわされてしまった。(7)レースを終えたコウタくんと。マシンのフィーリングやセッティングについて、スタッフも交えてミーティングした。(8)1戦目は苦戦したが、問題点を洗い出して次のレースまでにコウタくん本来の走りができるようにマシンを仕上げなくては…。 |
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| ■104 2007.01.01 |
| New Year Message |
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明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
今年は、今までとは環境が変わりますが、
いつも通り常に全力で物事に取り組むつもりです。
変わらぬ応援をよろしくお願いします。
平成十九年 元旦 阿部典史 |
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| NEW YEAR CARD from NORICK |
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| ■103 2006.12.25 |
TEAM NORICK JR
今年最後のレース |
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12月24日に、サーキット秋ヶ瀬で「モトチャンプ杯東日本ミニバイク選手権第6戦」が開催された。TEAM NORICK
JRにとっては今年最後のレースとなる。TNJには3人のライダーがいるが、そのうちコウタくんは同日に行われた大洗サーキットでのレースに参加。全戦全勝チャンピオンが懸かった大事なレースだ。そんなわけで、秋ヶ瀬にはセナくんとユウヤくんの2人がエントリーしている。
午前中に行われた予選レースのスターティンググリッドは、くじ引きで決められる。いつもはくじ運がなく後方グリッドにつけるセナくんが、何と5番手グリッドを獲得! ユウヤくんはセナくんより2列後ろと、今ひとつのグリッドからポジションアップを狙うことになった。
ミニバイクの予選はタイムアタックではなく、レース形式で争われる。決勝でよりよいグリッドを得るためにも、とにかく前に出るしかない。ところがポールポジションの選手がスタートで竿立ちして転んでしまい、真後ろにいたセナくんは避けるのが精一杯! 混乱の影響もあって、オープニングラップでセナくん、ユウヤくんともに後方に下がってしまった。
でも、2人ともそこで諦めることなく、怒濤の追い上げを見せてくれた。セナくんは1周するごとに2、3台ずつかわして5番手、ユウヤくんもスタートよりいいポジションの8番手でチェッカー! 前のライダーをパスしていく2人の頑張りに、見ている僕も熱くなってしまった。 |
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TEAM NORICK JR
埋まらなかったマシンの差 |
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午後になっていよいよ決勝レースだ。今年最後のレース、ぜひともいい走りに期待したい。セナくんは予選と同じ5番手から、ユウヤくんは予選よりポジションアップして8番手からのスタートだ。レース前に、「スタートが勝負だからね。『スタートをうまく決めなくちゃ』じゃなくて、『スタートは決まるんだ!』と自分に思い込ませるんだよ」とアドバイスした。僕自身、レースの時はいつもそうやっていいイメージを持つようにしている。
その甲斐があったのか、セナくんが抜群のスタートをバシッと決めた。1コーナーに入った時は3番手。「よし、これならいける!」と応援にも力が入る。そして途中からは3台での2番手争いに。本来、競り合いは強いセナくんだが、マシンの差が影響してしまって前に出ることができない。結局4位でチェッカーを受けた。ユウヤくんは少し離れた位置でほぼ単独走行となり、9位だった。 |
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TEAM NORICK JR
この悔しさは次につながる |
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セナくんは本当にギリギリのところで頑張っていただけに、レース後は本当に悔しそうで、一言も口を聞かず、今にも涙をこぼしそうだった。競り合いに敗れるのは、ライダーとして本当に悔しい。でも、明らかにパワー不足だったにも関わらず、精一杯の走りを見せてくれた。
ユウヤくんも着実な走りでポジションをキープしての9位。今年、TNJはマシントラブルに悩まされたが、今回はトラブルも出ず、2人とも無事に走りきることができた。終わってからコウタくんに連絡すると、見事にポール・トゥ・ウィン! 全戦ポール・トゥ・ウィンでチャンピオンを決めてくれた。TNJとしては、いい形で1年を締めくくれたと思う。
TEAM NORICK JRのチーム監督としての1年が、これで終わった。ライダーではない役割の難しさもいろいろあって、100%理想通りに物事が運んだわけではなかった。そんな中でも手応えはつかめたし、改善すべき点も明らかになったと思う。
3人のライダーたちには、ついに満足いくマシンを提供できなかったことを本当に申し訳なく感じている。でも、次によりよいマシンに乗った時に、この経験は必ず生きてくるはずだ。(2006.12.25) |
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| NORICK IN AKIGASE |
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| (写真左から順に)(1)今年最後のTEAM NORICK JRのレース。見ている僕も熱くなる。(2)今年最後のレースに臨むユウヤくん。(3)ポケバイのDAIJIRO-CUPが併催されていたこともあり、亀田長純くん、清成龍一くん、武田雄一くんも来ていた。(4)決勝レースで力走を見せてくれたセナくん。(5)激しい2位争いを展開したが、結局4位でレースを終えた。(6)単独走行で9位となったユウヤくん。体格的にそろそろミニバイクが苦しくなってきた。(7)レース後、悔しさ一杯の表情のセナくん。同じレ−シングライダーとして、彼の気持ちは痛いほどよく分かる。(8)セナくんの目に涙が浮かぶ。この思いは、必ず今後の戦いにつながっていくだろう。 |
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| ■102 2006.12.21 |
| 4度目のASEAN CUP |
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年末恒例のASEAN CUPにゲスト参加した。3年前に始まったこのレースは、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシアのASEAN5ヵ国のトップライダーたちが集まり、国別対抗戦をするという年に1度のビッグイベントだ。
過去にはインドネシア、マレーシア、タイで行われ、4回目の今年は再びインドネシアで行われることになった。ASEAN CUPにはすべて参加させてもらっているので、13日(水)に現地入りして特設会場を見た時は、「ああ、そういえばこの場所だったなあ」と懐かしく思った。14日(木)に記者会見とウェルカムパーティが行われた。新しいライダーたちも何人かいたが、さすがに各国のトップライダーたちだけあって、毎年よく見かける顔ぶれが揃っている。
15日(金)には5ヵ国のエキスパート、ノービスライダー、そして地元インドネシアのローカルレースに出るライダーたちを対象にして、ライディングクリニックを行った。僕はアドバイザー役として全員と走ったのだが、これはなかなか大変だ。連日30℃以上という暑さの中、ぶっ通しで走るのはかなり疲れた。それでも、国やライダーのスキルによってアドバイスするべきポイントがそれぞれ違う。やっぱり一緒に走ってみるものだ。
そして16日(土)、いよいよ予選が始まった。各国ライダーにとって、ASEAN CUPは国の威信を懸けた重要なレース。各チームともモチベーションが高い。特にホスト国のインドネシアには、今年のMotoGP125ccクラスや全日本125ccクラスにもエントリーしたドニ・タタ・プラディータ選手がいて、注目を集めていた。ところがそのドニ選手のマシンにトラブルが発生し、予選で大転倒! 幸い大ケガではなかったが、翌日の決勝で本来の走りができないのではないかと心配された。予選の結果を見る限りでは、インドネシアとタイが速く、マレーシアがそれに続き、フィリピンとシンガポールがもう一歩という、例年の勢力分布は変わっていないようだ。 |
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| ASEANライダーたちの熱い走り |
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17日(日)の決勝は、オープニングセレモニーからものすごい数のお客さんが押し寄せた! ほとんどがバイクで来ている人たちだ。コースにはスタンドがあまりないのだが、1.2kmのコースはぐるりとお客さんで取り囲まれていた。会場ではレースの他にもいろいろなイベントが行われ、ミュージアムも特設されていたが、合わせると何万人もいそうな人出だ。
そんな中、いよいよ決勝レースという時になって、いきなり土砂降り! 普通、熱帯地方のスコールは夕方が多いのに、この日に限って昼前にものすごい豪雨となってしまった。こんな雨に見舞われるのは、ASEAN
CUP始まって以来。「いったいどうなっちゃうんだろう」と心配したが、1時間ほど経って雨が小降りになったところでレインタイヤを装着し、事前練習をしてからレーススタートとなった。
特設コースなので水はけも悪く、「転倒者が続出するんじゃないかな」と思っていたが、ほとんど転倒はなく、それどころかレインコンディションでも平気でヒザを擦るぐらいのペースで走っていて、見た目にも速い! みんなのスゴイ走りにちょっとビックリしてしまった。
最初のうちはフルウエットだったコースも徐々に乾き、各クラスとも2ヒート制だったレースのうち2ヒート目はほぼドライに。注目のドニ選手は最終ラップに同じインドネシアのライダーに抜かれ、2位でレースを終えた。チェッカーを受けた後はパフォーマンスを見せていたけど、かなり悔しかったはずだ。
一方のドニを抜いた選手は、まだあまり注目されていないライダーだったが、みんなが注目するドニ選手に最後の最後にアタックを仕掛け、見事に優勝。「やっぱりチームメイトが一番のライバルなんだなぁ」と、見ている僕も感じるものがあった。
激しい戦いが繰り広げられたASEAN CUP。無事に全レースを終え、僕もASEANライダーたちから熱いものをもらって日本に帰国した。来年は、まだ優勝経験のないマレーシアでの開催。母国でのレースになるマレーシアチームにはぜひ頑張ってもらいたい。(2006.12.20) |
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| NORICK IN INDONESIA |
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| (写真左から順に)(1)今回のASEAN CUPで使われたマシン。イコールコンディションにするため、新車を抽選する。(2)木曜日のウェルカムパーティの後、テレビインタビューに応える。(3「トヨタモータースポーツフェスティバル」の時に用意していただいたレーシングスーツを着用。(4)熱心なレースファンが多いインドネシア。僕のGP時代の模型にサイン。(5)金曜日のライディングクリニックの様子。まずは座学から。(6)各国ライダーたちと一緒に走行してレクチャー。アンダーボーンフレームのマシンだが、なかなか楽しい。(7)決勝当日、会場へのゲートはお客さんでごった返していた。みんな2人乗りだ。(8)コースを取り囲むお客さんの数! しかもクレーンカメラまで出動している。地元インドネシアではテレビ生中継されていた。雨で遅れたスケジュールを、テレビに合わせて押せ押せで進行したらしい。MotoGP並みだ……。(9)オープニングセレモニーであいさつした。(10)何だかものすごく豪快なことになっていたセレモニー。(11)すさまじい豪雨でレース開始を遅らせることに。1時間遅れの進行となった。(12)2ヒート目はほとんどドライに。ASEANライダーたちの激走に見ている僕も燃えた! |
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| ■101 2006.11.27 |
| F1マシンと本気で勝負! |
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11月26日(日)、富士スピードウェイで行われた「トヨタモータースポーツフェスティバル」にゲスト参加した。4輪レーシングマシンやドライバーが集まっていろいろな催しものが開催され、モータースポーツファンが丸1日楽しめるイベントだ。
僕はその中で、4輪レーシングマシンとMotoGPマシン・YZR-M1とが0→600m加速対決する「異種格闘技走行」とトークショー、そして「ヤマハ親子バイク教室」に参加。僕にとってのメインイベントは、やはり「4輪には負けられない!」と気合いが入った「異種格闘技走行」だ。
実は前日にリハーサルがあり、ドライコンディションでGT500、F3、そしてF1と競ってみたが、まったくの負けなし。「トヨタのイベントで申し訳ないけど、これは勝っちゃうな」と、内心ガッツポーズだった。トヨタの関係者の方も「本気で勝っちゃっていいですよ」と言ってくれていたので、僕自身、勝負を楽しみにしていた。
ところが勝負当日の今日はなんと雨! ウエットではタイヤの細い2輪が圧倒的に不利で、ホイールスピンをさせてしまったら止まらない。ドライの前日よりもさらに集中して、かなりの本気モードで対戦に臨んだ。
対戦は勝ち抜き戦。最初にF3 vs GT500が行われ、勝ったF3と僕が乗るYZR-M1の勝負となった。F3相手では、かなり楽勝! 2.661秒差をつけてあっけなく勝った。そしていよいよトヨタのF1マシン、TF106。ドライバーはラルフ・シューマッハだ。
さすがにこの組み合わせに対抗するには、ワンミスでホイールスピンさせてしまったら命取りになる。レース本番さながらの緊張感でスタート! F1の出だしが思ったより早い! 負けずとクラッチワークに集中しながらシフトアップしていったが、多少ホイールスピンさせてしまい、0.2秒差で負けてしまった。
ハッキリ言って悔しい! お楽しみイベントのひとつと分かっていながらも、勝負は真剣だったから、やっぱり悔しかった。できればもう1回勝負したいぐらいだ。
「ヤマハ親子バイク教室」は、いつも僕がやっている「ノリックと親子でバイク教室」と同じ内容。時間的な問題もあって駆け足だったが、子供たちはみんな順調に上達してすんなり乗れるようになっていた。アクセルを開けすぎてもちゃんとブレーキをかけて停まれているし、見ていて危なげがない。今回は本当に短い時間しか乗れず、基礎的なことしかできなかったが、バイクの楽しさを知ってくれたらうれしい。
この他、イベントは盛りだくさんの内容が用意されていて、客観的に見ても楽しめる1日だったと思う。特に今回は僕のような2輪ライダーが参加させてもらい、同じモータースポーツながらあまり交流のない4輪レースファンと触れ合えたのは、すごく素晴らしいことだ。
フル加速するMotoGPマシンを見て「迫力があるんだな!」と初めて知ってくれた人もいるだろうし、今回初めて4輪レーシングマシンが走る姿を見て驚いた2輪レースファンもいるだろう。こうやって2輪・4輪のモータースポーツファンが交流できる機会は、ファンの方たちはもちろん、僕たちライダー、ドライバーにとってもすごく意義のあることだと思った。
モータースポーツは日常的に楽しみにくいスポーツではあるけれど、こういった楽しいイベントを通じて、少しでも多くの人たちにその魅力が伝わると僕もうれしい。(2006.11.26) |
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| NORICK IN FUJI SPEEDWAY |
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| (写真左から順に)(1)朝一番に行われたヤマハ親子バイク教室。休日のイベントだったので、家族連れがとても多かった。子供たちも楽しんでくれたようだ。(2)オープニングセレモニーではグランドスタンド最上部から登場。(3)記念撮影ではスタッフから立ち位置が指定されていたが、なぜか僕と、同じヤマハのトライアルライダー・成田匠さんがド真ん中だったので、ちょっとビックリ。(4)名車トヨタ2000GTでパレードランをした。このクルマの開発にはヤマハが深く関わっている。ドライバーを務めてくださったのは細谷四方洋さん。(5)異種格闘技走行の前に行われたトークショーでは「皆さんはYZR-M1とTF106の勝負、どっちが勝つと思いますか?」と聞いてみたが、大多数が「M1有利」と答えてくれた。みんな気を使ってくれたのかな。(6)走行準備を整える。ファクトリーカラーのマシンに合わせてツナギも用意してもらった。(7)細谷四方洋さんがわざわざピットまで来てくださった。細谷さんはかつてトヨタのワークスドライバーで、マシン開発にも携わっていた名ドライバーだ。(8)異種格闘技走行に向けてピットを出る。勝負事は絶対に負けられない!(9)ウエットコンディションで新品レインタイヤ。ウォームアップは慎重に…。(10)そしてラルフ・シューマッハのF1マシン、TF106と勝負!(11)レース本番と同じぐらい気合いを入れたが、ウエットでは残念ながらわずかに及ばず…。(12)笑ってはいるけど、本当に悔しい! 機会があればいつかリベンジしたい。(13)対決を終えて、ラルフと握手。次は僕が勝つ!(14)たくさんの方からサインや写真撮影を求められた。4輪と2輪、カテゴリーは違っても同じモータースポーツ。こうした交流の機会はとても大切だと思う。 |
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